永井裕子 ベストセレクション2012

永井裕子 永井裕子 ベストセレクション2012歌詞
1.そして…雪の中

作詞:池田充男
作曲:岡千秋

酔ってあなたに つかまりながら
赤い傘さす 雪のなか
往(ゆ)くか戻るか 恋路(こいじ)はひとつ
おちつく宿を さがしましょ
そしてそして そこから先は
わたしにください その命

旅の衣(ころも)を いちまい脱げば
部屋に綴(つづ)れの 帯(おび)の川
いいのこのまま あなたに抱かれ
たとえば赤い 雪の花
そしてそして そこから先は
湯(ゆ)の町さすらう ふたりです

わかれ話を 聞きたくなくて
悪いおんなの ふりをする
あなたわたしの わたしの愛が
あなたの肌に 染(し)みるまで
そしてそして そこから先は
明日は吹雪の 峠ごえ


2.刈干キリキリ

作詞:万城たかし
作曲:岡千秋

枯れすすき 阿蘇(あそ)の山みて
今日も高千穂(たかちほ) 幾曲(いくま)がり
牛の鈴の音(ね) 聞いちょるだろか
刈干(かりぼし)キリキリ 年暮(くれ)には帰る
誰も風邪(かぜ)など エ…ひかんよに暮らせ

秋祭り 炎(も)えるかがり火
笛や太鼓の 夜神楽(よかぐら)も
きっと帰りを 待っちょるだろな
刈干キリキリ 野山に響く
恋しなつかし エ…ふる里の空よ

あかね雲 山も日暮れて
青さカヤ草(ぐさ) 積み上げる
赤い夕日が 染(そ)めちょるだろか
刈干キリキリ いまごろ父は
かっぽ酒(ざけ)など エ…呑(の)んでいるだろか


3.北陸本線冬の旅 ~リミックスバージョン~

作詞:たかたかし
作曲:四方章人

窓の向うは 日本海
波の暗さに 目が凍(し)みる
あゝ この手紙 燃やしたら
あなたから自由になれますか
北陸本線
かもめを連れて 冬の旅

お酒のんでも とまらない
寒い心が 雪になる
あゝ これ以上 望んだら
あなたまで不幸にしてしまう
北陸本線
忘れるための 冬の旅

誰を呼ぶのか 海鳥よ
声がかなしい 港駅
あゝ もどらない 明日から
平凡なくらしを探します
北陸本線
かもめを連れて 冬の旅


4.明日に咲け

作詞:木下龍太郎
作曲:四方章人

先に咲いたら 散るのも早い
早いばかりが 勝ちじゃない
遅い分だけ 陽差しが伸びた
春が苦労の 先で待つ
人生焦らず 明日に咲け

持ちつ持たれつ この世の中は
何も出来ない 一人では
傘を譲れば 土砂降り雨に
他人(ひと)は情けの 軒を貸す
人生迷わず 明日に咲け

長く厳しい 冬の夜(よ)だって
遅れようとも 朝は来る
いまは値打ちに 気づかぬけれど
いつか世間も 目を覚ます
人生挫けず 明日に咲け


5.玄海 恋太鼓

作詞:喜多條忠
作曲:岡千秋

風が出る 波が立つ
玄界灘に 陽が落ちる
あんた恋しと 叩くとよ
撥も折れよと 叩くとよ
赤い赤い 赤い蹴出しの恋太鼓
届け 届け あんたに届け
ああんああ 天まで届け

つらかとよ 憎かとよ
淋しか夜は 長かとよ
秘めた想いに 炎(ひ)をともしや
あんたゆずりの 乱れ打ち
どんとどんと どんとしぶきの恋太鼓
響け 響け あんたに響け
ああんああ 天まで響け

舟が行く 夢が散る
対馬や壱岐の灯(ひ)も揺れる
あんた命と 決めたのに
ほほにひと筋 流れ星
泣いて泣いて 泣いて玄海恋太鼓
届け 届け あんたに届け
ああんああ 天まで届け


6.女坂から男坂


7.はぐれ雲

作詞:水木れいじ
作曲:四方章人

あんな野暮天(やぼてん) おさらばと
下駄を蹴飛ばし ケリつけた
なんで今さら 旅の空
祭りばやしの 笛の音(ね)に
胸のほの字が また燃える……
呼べば泣けそな 呼べば泣けそな はぐれ雲

ねじり鉢巻き 左巻き
お鈍(にぶ)すぎるよ 甲斐性なし
追って来たって 知らないよ
やけでつよがり 並べても
花を手向ける 目に涙……
見ないふりして 見ないふりして 地蔵さん

風につがいの 赤トンボ
羽根をよせあう 茜空
どこか似ている 若い衆の
法被(はっぴ)姿を ふり向けば
喧嘩みこしに 里ごころ……
どこへ帰ろか どこへ帰ろか はぐれ雲


8.夜泣酒

作詞:万城たかし
作曲:四方章人

夜よおまえを みちづれに
ひとり手酌で 呑むお酒
逃げる男が 悪いのか
尽くす女が 馬鹿なのか
愚痴を注ぎ足す 夜泣酒

胸のすきまに 風が吹く
酔えば酔うほど 傷に泣く
めぐり合わせに 背かれて
春が過ぎたら また冬が
情つれづれ 夜泣酒

酒のしずくは なみだ味
みれんお猪口に 残るだけ
不幸ばかりを 追いかけて
いつも幸せ 遠まわり
外は時雨の 夜泣酒


9.男の情歌

作詞:たかたかし
作曲:四方章人

春にそむいて ゆく俺を
路地で見送る 女傘
行くが人生 男なら
苦い涙を かみしめて
なまじ濡らすな 夜の雨

二つ命が あるのなら
一つおまえに おいてゆく
そうさこの世は 一度きり
悔いを残さず 歩こうぜ
晴れて笑える その日まで

意地をとおせば 角が立つ
情に棹さしゃ 流される
決めた道なら 男なら
照る日曇る日 七転び
夢を天まで 持ち上げろ


10.望郷岬

作詞:吉岡治
作曲:四方章人

岬の町を飛び出して
ないものねだりの夢を見た
星だけは満天のアパートで
母子(おやこ)ふたりで眺めています
帰ろうか明日にも……
離れて遠いふるさとは
雛のつるし飾りの春ですね

岬の家は遠目にも
昔のまんまの薄茶色
玄関のガラス戸も変わらずに
少し開けてもキリキリ泣いた
ただいまと声かける……
涙のむこうのふるさとは
今日も揺れてぼやけた春ですね

海鳴りは子守歌……
漁火こぼれるふるさとは
雛のつるし飾りの春ですね


11.金目の大将


12.和江の舟唄

作詞:吉岡治
作曲:四方章人

酒の終わりは 丼(どんぶり)めしに
煮汁(にじる)ぶっかけ 掻(か)き込んだ
そんなあんたが いとしくなって
男やもめに お節介
わたしはかもめ あんたはやもめ
和江(わえ)の港の かくれ妻

無理はしないで 人それぞれに
流れ浮(う)き寝(ね)の 過去をもつ
女房きどりで つくしてみても
いつも勝てない 影がある
わたしはかもめ あんたが命
和江の港の 風に泣く

夕日背にして あんたの船が
波にもまれて 帰る頃
セリで高値が ついたらいいね
髭(ひげ)の笑顔が 見たいから
わたしはかもめ あんたは漁師(おとこ)
和江の港は 日本海


13.恋雨港


14.石見路ひとり

作詞:吉岡治
作曲:四方俊明

心変わりを 尋ねてみても
あなたの心は 帰らない
唐人坂に 銀の雨
石見路ひとり……
夢の花火か 曼珠沙華
花を散らして あゝ風が立つ

昔そのまま 寄り添うような
今夜は温泉津に泊ります
生意気ですが 湯上りに
地酒をちびり……
問わず語りに 海鳴りと
酔ってからんで あゝ泣きますか

五百羅漢に お参りしたら
反り橋渡ってバスに乗る
金木犀が 匂いたつ
石見路ひとり……
未練ごころを 少しずつ
捨てて笑顔で あゝ帰りたい


15.望郷神楽ばやし

作詞:吉岡治
作曲:四方俊明

夕月は三瓶の山に
宵闇の神楽は風に
遥か神代を連れてくる
どんなに遠く離れても
呼んでる故郷が
慣れぬ東京で気を張って
涙に負けた夜もある
わたしは挫けない
いつも心に故郷がある

夢の中ウミネコ飛んだ
琴ヶ浜夕波小波
ひとり歩けば砂が鳴く
三年ぶりに帰ろかな
あなたに会えるかな
淡くはかない初恋は
始まる前に終わるとか
あの日の落し物
わたし見守る故郷がある

淋しいときは目を閉じりゃ
浮かぶよ故郷が
石見銀山 三瓶川
夕焼け雲に笛太鼓
わたしを抱きしめる
神楽囃子の故郷がある

神楽囃子の故郷がある


16.雪港

作詞:木下龍太郎
作曲:四方章人

どこかへ下駄も 脱ぎ捨てて
走って来たけど
船は桟橋 離れてく
ひと足違いで 掴めなかった
女ごころの しあわせを
あなた待ってて いいですか…
声も届かぬ 雪港

見馴れた文字が 乱れてた
別れの一行
走り書きした置手紙
苦労を背負って 一緒に行くと
決めた想いも 知らないで
あなた本当に 罪ですね…
夢も凍える 雪港

どんなに袖を 振ろうとも
霧笛を残して
船は岬に消えて行く
これきり恋など しないと言った
酔った昨夜の ひとり言
あなた信じて いいですか…
答え貰えぬ 雪港


17.山鳩の啼く町

作詞:ちあき哲也
作曲:四方章人

屋根で啼く山鳩が 突然啼きやんで
もしやと身支度をすれば また啼く鳩よ…
こんな夜更けの ひとり芝居に
幕引く痛さも もう慣れて
帰るのですか 帰らないのですか
秋桜(こすもす) 目映(まばゆ)い この町に
一年のはずが 三年も
わたしは 数えて 待ちました

少年の眼差しで あなたが追う夢を
わかってあげたくて ひとり 送った駅よ…
母が気を揉む 見合い話も
写真は手つかず 閉じたまま
ばかな娘(こ)ですね 不孝ばかりですね
もらった 恩さえ 返せずに
鉄橋を愛が 戻るまで
わたしは 運命(さだめ)を 止めました

迷い込んだか 朱(あか)いとんぼよ
窓から放せば 星月夜
帰るのですか 帰らないのですか
都会は 地球の 裏だから
一年のはずが いつまでも
わたしは その日を 待つでしょう


18.さすらい海峡

作詞:池田充男
作曲:四方章人

恋をつらぬく 覚悟をきめて
しのび発(だ)ちです…
港夜景が 遠ざかる
船は北国 小樽ゆき
泣くなとあなたに 抱きしめられりゃ
なみだが溢(あふ)れる さすらい海峡

はぐれ鴎(かもめ)よ どこまで行くの
破れ翼で…
船と一緒の 浪のはて
あれは漁火(いさりび) まぼろしか
見えない明日に いのちをかける
しあわせ探しの さすらい海峡

弱いわたしを あなたにあずけ
せめて一刻 (ひととき)…
むすぶ仮寝の せつなさよ
風にまかせて 船泊り
こゝろが搖れます 夜明けが寒い
霧笛が哭(な)いてる さすらい海峡


19.旅路の女

作詞:たかたかし
作曲:四方章人

雨が降るから 泣けるのか
窓うつ汽笛が 泣かすのか
港 みなとを
あなたたずねて 汽車から船に
春は瀬戸内 日が暮れて
汐鳴りきいてる かもめ宿

いつか逢えると 信じても
旅路の灯りに 瞳(め)がぬれる
港 みなとを
あなたたずねて 女がひとり
浜のさびれた 居酒屋で
お銚子ころがし 酒に泣く

西へ行っても
だめだから
連絡船で
北へ行く
港 みなとを
あなたたずねて 秋から冬へ
星が流れる 岬町
明日はしあわせ 見えますか…


20.片恋しぐれ町

作詞:吉岡治
作曲:四方章人

酒のちからで 弾(はず)みをつけて
それでどうなる 未練じゃないか
なんなのなんです たかが恋ひとつ
弱虫毛虫 屋台の酒に
小犬もすり寄る しぐれ町

その場かぎりの やさしさだって
いっそ戻ろか あんたの胸に
よしてよよしましょ それはないじゃない
似たもの同士 誰でも迷子
この指とまれよ しぐれ町

ぐらりよろけて お不動さんに
片手拝みの 酔いどれ千鳥
いいのいいから 明日も風まかせ
涙をからめ 夢寄せ合えば
灯もゆれます しぐれ町


21.菜の花情歌

作詞:阿久悠
作曲:四方章人

三日つづいた 西風が
夜の終わりに ふと止んで
窓を開けたら 一面に
菜の花咲いて 春でした
これなら沖から見えるでしょう
沖の舟からわかるでしょう
わたしがきれいになったのが

陸を黄色に 染めたのは
わたし迎えて ほしいから
千も万もの ハンカチを
並べたような つもりです
これなら沖から見えるでしょう
沖の舟からわかるでしょう
わたしが本気になったのが

朧月夜の 菜の花は
恋のしとねに なるでしょうか
そんな想いに 頬そめて
夢みて暮らす わたしです
これなら沖から見えるでしょう
沖の舟からわかるでしょう
わたしの涙が光るのが


22.哀愁桟橋

作詞:坂口照幸
作曲:四方章人

あの日あなたと ここへ来た
「もしや」に賭けたい 尋ね旅
どうして 教えて
あなた その訳を
汽車を下りたら 終着駅の
そこはもう海 哀愁桟橋

雨と思えば 雪になる
海から日暮れる 岬町
逆巻く波間に
小石 投げるよな
頼りない恋 わたしの恋は
想いとどかぬ 哀愁桟橋

船の別離(わかれ)は つらいから
あんなに汽笛が むせぶのね
どうして 教えて
あなた 逢える日を
望み薄でも 北海岸の
ここで春待つ 哀愁桟橋


23.みちのく雪列車

作詞:上田紅葉
作曲:四方章人

舞い散る雪が 手のひらで
そっと涙に 変わります
あなたと二人 夢を見た
街の灯りが 消えてゆく
凍てつく大地をひた走る
みちのく雪列車
バカね バカね 意地をはるなんて
思い出だけが 降りしきる

俺など忘れ 故郷で
きっと幸せ つかめよと
優しい声が トンネルを
越えて私を 抱きしめる
北国育ちの一途さよ
みちのく雪列車
泣いて 泣いて 何も見えないわ
あなたの愛が 遠ざかる

涙を積もらせひた走る
みちのく雪列車
山が 風が 真っ白に泣いて
あなたの愛が 遠ざかる


24.愛のさくら記念日

作詞:うえだもみじ
作曲:四方章人

何も知らない 娘です
さくら色した 娘です
いつか汚れて しまうなら
あなたの胸で 散りたい

ほら…はらはらはらはら・・涙が
今…きらきらきらきら・・愛になる
少女から 大人への
愛のさくら記念日

夢はいっぱい あるけれど
あなた一人が 今は夢
心ひそかに 抱きしめた
色づく恋の 花びら

ほら…はらはらはらはら・・涙が
今…きらきらきらきら・・愛になる
ふり積もれ ふり積もれ
愛のさくら記念日

風に吹かれて 散ってゆく
恋の命の 儚さを
いつか私も 知るでしょう
それまでどうか このまま

ほら…はらはらはらはら・・涙が
今…きらきらきらきら・・愛になる
少女から 大人への
愛のさくら記念日


25.望郷おんな節


26.TOKYOスカイツリー音頭